シンジはこの先のことを考えていた。

「(こんなにも楽しいことは今まで無かった。

  キョウもシンイチも僕のことを慕ってくれてる。

  今日トウジとケンスケという友達も出来た。

・・・僕はエヴァに乗ったほうがいいんだろうか。

  キョウは僕にそのことについては良く考えろって言っていた。

  時間がないとも・・・。

  僕はどうすればいいんだ?)」

夜は更けていく。

使徒襲来まであと3週間。

















EVANGELION〜術士の力〜





第八話「神の使いの天使が敵!?」





シュウジ

















あれから2週間がたった。

僕達はトウジとケンスケらとますます仲良くなっていき私生活は良好だ。

シンジは僕の頃よりも笑顔が見えるようになっていった。

あの時の僕はまだ友達もいなくトウジの妹を怪我さしてしまい殴られていた事だろう。

もっとも今の僕にとってはいい思い出だが・・・

ネルフは僕の正体についてクローン、という結論に達したらしいがそれでは矛盾してしまう。

この時代にクローン技術を持っているのはゼーレ以外に無い。

唯一の例外はネルフ本部、自分達。

しかし僕らは「ゼーレと敵対している」とキョウが宣言している。

ゼーレで作り出したのに敵対していると宣言するのはおかしい。

まぁ、僕らがゼーレの者で嘘をついているという仮定をすれば別だが・・・

もちろんこのままずっと黙っているつもりは無い。

でも今はまずい。

今はシンジにとっても重要な時期。

これ以上混乱さしてもしょうがないだろう。

それに最大の理由は別にある。

はっきりいってゼーレはもう問題視していない。

僕らがこの世界にきて作った裏世界の組織『奈落』

僕達が使う炎術などは使えないが人間では一流の暗殺者でも瞬殺だろう。

キョウがこの世界で作った"神楽流"を使えるものたちだ。

この組織がある限りゼーレ問題は大丈夫だろう。

しかしこの世界を操っている者達は別にいる。

その名も"天使"

それは死海文書を作り出した者達。

この世界を事実上操っている者達。

大切な人を守るためにこの"天使"は何としても倒さなくてはいけない!!

だが今この事実を言ったら間違いなくネルフは混乱に陥るだろう。

だから今は時を待たなくてはならない。

大切な人を守るために・・・・・

僕が好きだった子を守るため・・・・

僕の事を好きだと言ってくれた人を守るため・・・・

たとえそれが僕の傲慢だったとしても・・・・




























「おい、シンイチ・・・おい!」

「え?何?」

シンイチはキョウに生返事をする。




ビシッ




キョウはシンイチにチョップする。

「痛いな〜、何もチョップする事無いじゃんかー。」

シンイチはキョウに不満を言う。

「何言ってんだよ、トランプ中に考え事をしているシンイチが悪い。」

そういいながらキョウはハートの2を出す。

「パス」

「パス」

「パス」

「ははは!!!ついにキョウを大富豪から落とす事が出来る!!!!ジョーカーだ!!!!」

ケンスケは待ってましたとばかりにジョーカーを出す。

なんでケンスケがこんなにもやる気を出しているかというと

それはキョウ、シンジ、シンイチ合作のお弁当を賭けているのだ。

もちろんトウジもやる気を出していたのだが大貧民、

それも手札が凄く悪かったらしくもうこの試合は放棄気味である。

「ふふふ、ケンスケ君、悪かったね、はいスペードの3。」

キョウが邪悪な微笑みをしながら手札からスペードの3を出す。

「ぐわ〜〜〜!!!なんで勝てないんだ〜〜〜!!!!」

ケンスケは戦いを放棄したようだ。

この勝負は




『大富豪』 キョウ




『富豪』  シンジ




『平民』  シンイチ




『貧民』  トウジ




『大貧民』 ケンスケ




となった。

ケンスケは切り札のジョーカーを出してしまい負けた。

「負けた〜〜〜〜〜〜!!!!!!」

「勝ったで〜〜〜〜〜!!!!!!」

弁当の行方はトウジに渡った。

「鈴原トウジ君、君はこの険しい戦いで良くぞ生き残った。

 よってこの賞品は君に与えよう。」

キョウは何処から取り出したのか冠にマントを装備している。

それはまさに王様の格好をしている美少女にしか見えない・・・

「はは〜〜〜〜〜、ありがたき幸せ。」

トウジもノリノリだ。

教室の黒板の前にある教卓の所でこんな事をしているのでもちろん皆見ている。

シンジ、シンイチ、キョウが作るお弁当は凄くおいしいというのはもうこの学校では常識である。

よって皆お弁当を貰うトウジを羨ましそうに見ている。

「やっぱめっちゃうまい!!!いや〜〜今回は3人の合作だから特に!!!!」

トウジは幸せそうだ。

「・・・・・・・・・」

ケンスケは放心状態だ。

「ねえ、キョウ。やっぱりケンスケにもご飯食べさしたほうがいいんじゃない?」

シンジはキョウにケンスケのご飯解禁を求める。

「だめだ、勝負の世界は厳しいのだ。最初に決めていた事だし俺達だって大貧民だったらああなっていたんだ。」

キョウは冠とマントをつけたままお弁当を食べている。




ルール




1.  この勝負で負けたものはご飯を食べられない。




2.  勝ったものはご飯を食べられる(シンジ達が作ったやつ)




3.  負けたものに情けなし。




簡単なルールだった。

なぜこんな勝負がおこなわれるかというと事の発端は10日前。

トウジとケンスケはシンジ達のお弁当を見て驚き少し分けてもらうとこれまた美味い。

作ってきてくれ!!!と二人が頼み拝んだ。

その時キョウが「四人分作ってきて勝負で負けたものは昼食べられないというのはどうだ?」

という思いつきからこうなった。

なぜかいつもトウジとケンスケが負けるという結果が出てしまい一騎打ちになる。

で、だいたいどちらかが負けるという結果になるのだ。

ピピピピピッ!!!!

シンイチ達の携帯が一斉になる。

「はい、わかりました。」

「なんや、まさか使徒って言うやつが来たんかいな。」

トウジが心配そうに言う。

「そ。よし行くぞ!!シンジ、シンイチ!!!」

キョウが二人に言う。

「わかった。」

「うん。」

二人が頷く。

「みんな!外の戦いが見たいからって外に出んなよ!!」

キョウが前回の事もあるので一応言っておいた。

もちろんトウジとケンスケに関しては念入りに言っておいたので大丈夫だろう。

しかし、もしかしたら、という可能性もある。

それに[宇宙の修正力]の事もあるので油断はならない。

学校の外に出ると其処には既に車が来ていた。

「これに乗ってください!!」

黒服の男が三人に言う。

三人は一斉に車に乗り込みすぐに車は出発した。

「よし、まあまあ合格点だな。」

キョウは運転している男に言う。




























キョウはこの2週間スパイの掃除をしてから特訓を開始した。

もちろん最初はキョウに従う気なんか無かった。

子供、それに女の容姿のキョウだからなお更だった。

しかし、

「不満のあるやつは今すぐかかって来い。お前らなんか体に触れなくても勝てる。術もなしでね。」

キョウは保安部の男達前にそういい切った。

「「なめるな!!!」」

数人がキョウの挑発に乗り挑んでいく。

シンイチが術を使えるという事はキョウも使えるという事。

しかしキョウは術なしでもと言ったのでそれじゃただのガキと踏んだようだ。

「ふ〜〜〜〜、相手の力量も図れず姿で勝てるかどうか決めるなんて・・・・」

キョウはやれやれという感じに数人のほうを向き相手の目を見る。




ドンッ




そう聞こえたわけではない。

しかし表現するとこんな音だ。

まるで殺気だけで人を殺せるぐらいの物を放つ。

「「ヒッ!!!」」

そういって数人の男達は腰を抜かす。

気絶する事も出来ないほどの殺気。どれだけの修羅場を潜って来たのだろうか・・・

保安部だって二流でもそれなりの修羅場は潜ってきている。

それでも目を見るだけで戦闘不能にし死のイメージを見させられる。

目を見なかった者でも体が震え動けない状態である。




スッ




キョウは殺気を消す。

すると殺気が充満していた部屋はまるで嵐が過ぎたような雰囲気だ。

保安部のものはホッとする。

「見た目だけで判断するな。それは戦場で命取りになる。

 それと挑発にも乗るな、心が乱され隙を作りやすい。

 お前らがどれだけ修羅場を潜ってきたとか年功序列とか先輩後輩とかあるだろうがそんな概念は捨てろ。

 戦場に出ればみんなが同じなんだ、いくら位が高くても敵にはまるで関係ないことだ。

 位は総合戦闘能力が高いものからつけていく、一応な。だがこれは形式に過ぎない事を覚えておけ。

 いいな?」

キョウが保安部に言い聞かす。

「俺は次に特殊観察部に行かないといけないからお前らはこれをやっておけ。」

キョウがそういって紙を渡す。

「さぼってても結果でわかるから自主的でかまわん。あぁ、それと其処に倒れている奴を病院に運んどけ、以上だ。」

キョウはそういって部屋から出て行った。

特殊観察部も同じことが起きたのは言うまでも無いだろう。

















「で?使徒か?」

キョウが車を運転している男、保安部所属 大槻コウジ三佐が答える。

「はい、どうやらそのようです。」

「・・・なるほどね・・・」

キョウは外を見ながら呟いていた。

「(空間の歪みが微かだが感じる。"天使"が来たのか・・・

  しかし"天使"の気配は無い。使徒に何かしたのかな?

  何れにせよ注意しないとな・・・・)シンイチ、頑張れよ。」

キョウはシンイチに言った。

「わかってる。("天使"の邪魔があるのかな?)」

二人は口に出さずともわかっていた。

そんな時、シンジは

「(僕は戦ったほうがいいんだろうか?)「シンジ。」なに?キョウ。」

キョウは優しくシンジに言った。

「慌てるな。シンジの考えてる事はわかる。でも目先の事に囚われすぎるとろくな事がないぞ。」

「うん。」

シンジはキョウの母性のような優しさを感じていた。

シンジは確実に成長していく。

家族の暖かさを知り人を信じていくように・・・・

















後書きのようなもの




ごめんなさい。

前回シャムシェル編を書くといったのにまだ姿さえ見せていない(汗

ヤバイ!!!これじゃ公約違反している政治家と同じになってしまう〜〜〜!!!!!

次回は本当に書きます。

今回はシンイチ、シンジの心情があります。

シンイチのほうはなんか説明みたいになってしまいましたが・・・

シンジの方は家族というものがいなかったシンジが家族といってくれて優しくしてくれるキョウに惹かれているって

ことを書きたかったんです。

でも書いた後、見てみると何か危ない関係に発展しそうな雰囲気になってしまった・・・・・・

これはそんな事無いので心配しないでくださ〜〜〜い!!!!

では






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